星の彼方 雲の隙間

声が届かなくても想ってるよ

僕は言葉も手も足も出ずに雁字搦め〜サクっとえび座前半を振り返る

今年もA.B.C-Zの座長公演ABC座が始まりました。これまでは初代ジャニーズの歴史とA.B.C-Zの歴史が交錯するそりゃあもうジャニオタホイホイな演目でしたが、今年はオリジナルストーリーでA.B.C-Zがバンド演奏に挑戦することでも注目を集めています。そろそろ前半戦も終わるということでここまでをサクっと振り返ってみようかと。

☆1幕 サンズ・オブ・ザ・マッシュルーム☆
御茶ノ水の寂れたライブハウスを拠点に活動するリョウスケ、フミト、ショータ、リョーイチ、コウイチの5人組バンド「プラネッツ」は、売れたいという思いからその方向性を巡りギクシャクしていた。60年代ロックに傾倒するリーダーフミトのアイディアでGSに挑戦するプラネッツだったが、なかなか客は付かない。そんなある日GSを蘇らせるイベントのオーガナイザーに呼ばれ札幌に向かう5人だったが、高速道路の猫を避けた瞬間に何故か1966年へとタイムスリップしてしまう。ビートルズ初来日に沸く東京で自らもバンドマンだったという五郎さんに出会い、現代で貧乏バンドだった彼らの運命が大きく動いていく…。

1幕は錦織一清さんが演出、曾我泰久さんが音楽を担当するお芝居。これまでのジャニーズ伝説とは違い、完全オリジナルのストーリーに挑戦しています。錦織色が前面に押し出された独特の演出は戸塚担には既におなじみですが、初めて見る方には戸惑いもあるかもしれません。初日はネタバレ避けしてたのでTLを見ていないのですが、どうやら話の内容も含めて賛否両論あったみたいですね。まあ逆に言えば、ジャニーズの歴史や自分たちの過去を振り返る内容はある意味チートです。感動しない訳がありません。演者の気持ちの乗り方だって全く違うと思います。でも今年の彼らはそれを選ばなかった。波に乗り始めている今、あえて新しい挑戦を選んだんです。上手なやり方じゃないかもしれないけど、とっても彼ららしいんじゃないかと思います。

中身については終わってから詳しく書きますが、個人的な見所はミュージカルシーンかなと。ドライブシーンや日劇ウェスタンカーニバルの最後から楽屋での喧嘩シーン、そしてクライマックスのリョウスケ復活シーン。歌い踊る彼らはどれも楽しそうだったりカッコつけてたり壊れそうだったり祈りを捧げたり、全力の表現を見せてくれます。日に日に役柄に入り込んでいるようで、見るたびに心を揺さぶられる幅が大きくなっていくのを感じます。最初はSHOCKのオン楽屋だな???と思っていた喧嘩シーンはもはや涙なしには見られませんw千秋楽に向けて5人の個性的なお芝居もパフォーマンスまだまだ良くなっていくことでしょう。

☆2幕 We love A.B.C-Z
うってかわって2幕はジャニーさん監修のショータイム!1幕との繋がりは一切ございません!Don't think!Feeeeeeeeeel!!!!!

演出は河合くんがジャニーさんと相談しながら決めたようです。もちろん五関くんも振付で参加(その割にパンフに名前ないのが気になる。ちゃんとお金もらってるのかな…)。

話は遡りますが、サマパラのとき、もっと新しいことしてくれるかと思ったら初夏コンの簡易版で、みんなちょっとだけモヤモヤしてたじゃないですか。でも違った。A.B.C-Zの本気はやはり日生劇場にありました。劇場で輝くアイドル。異端のようでありながら彼らはジャニーズの王道を歩んでいるのです。細かいことは改めて書きますがとにかく5人が5人でカッコいい。一度もハケないというコンセプトはずっと舞台にいるというだけじゃなく、ずっと5人でいるってことなんですよね。


何度見ても新しい発見があってどんどん成長していくステージ。カンパニーが愛おしくて仕方ありません。最後まで誰も欠けることなく全力で駆け抜けられますように。この舞台を終えた5人が、また新しい何かを手にできていますように。